より発症早期の診断が可能となりました
関節リウマチの診断のために用いていた1987年分類基準は、発症してから約8年以上たった関節リウマチを診断するのには適していましたが、発症早期の診断には不向きでした。このため2010年に分類基準が改訂され、4人に3人は関節リウマチと診断することが可能となりました。
関節リウマチ以外にも関節の痛みを伴う病気は数多くあります。発病初期の段階では個人差もあり、自分の症状が関節リウマチであるかどうかを判断するのは難しいといえます。関節リウマチの診断は、上記のような診察・検査に基づいて、リウマチ専門医によって行われることが必須です。
症状のある関節数をしらべる
関節リウマチで症状が出やすい場所は、手足の第2関節、第3関節が90%程度、また手首や足首の関節が80%程度となっています。
関節リウマチの特徴として、左右の同じ関節に症状があらわれることが多くあります。
血清学的検査異常(リウマチ因子、抗CCP抗体)の有無
リウマチ因子は、関節リウマチと診断された方の約80%が陽性となります。しかし、発症早期には陽性とならない人もあり、また、関節リウマチ以外の病気の方や健康な方でも陽性反応が出る場合もあります。抗CCP抗体は、リウマチ因子よりも早期から陽性反応がでることから、判断のつきにくい早期例の場合有用性の高い検査法です。
炎症反応の有無(CRP、血沈)
CRPとは、からだに炎症症状などがあると肝臓で作られるたんぱく質です。関節リウマチなどの場合、値が高くなります。血沈とは、血液をガラス管に入れて置いたとき、赤血球が沈む速度のことです。関節リウマチなどでからだに炎症がある場合、沈む速度が速まって値が大きくなります。
症状のある期間
関節の腫れや痛みが6週間以上続く場合、関節リウマチである可能性が高いと判断されます。
関節リウマチの症状は関節痛だけではありません。全身の臓器障害を合併する可能性があるので、十分な内科的知識を持った医師による管理が大切なのです。
関節の症状 | 朝の関節のこわばり・関節の腫れと痛み |
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関節以外の症状 |
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関節リウマチの症状の進行度は大きく分けて4つに分類されます。
①の状態では日常生活に支障はありませんが、②③ぐらいから普通の生活が送れなくなり、④ではほとんど寝たきりになってしまったり、車椅子での生活となります。
関節破壊の進行は、発症してから1年以内に急速に進行してしまいます。症状が関節破壊に至って普通の生活を失ってしまう前に、早期からの適切な処置を行い、関節を守りましょう。
当クリニックでは、院長をはじめ関節リウマチ専門医がよくお話を伺い個人個人にあった治療を選び、納得のいく最適な治療を外来で行っております。
関節リウマチの勢いは診断後、3ヶ月、遅くとも6ヶ月以内に安定化させ関節破壊を防ぐことを信条に治療を行っております。
「現在の治療で良くならない」「もしかしてリウマチかも」などご心配のある方は、一度ご来院のうえご相談ください。